人間なら誰でも、本当は順序よく、科学的に証明された方法で、非常に効率よく、しかもスムーズに何かを遂行できたらそれほどイイことはないし、それが本当にできるならそれに越したコトはないだろうコトは、疑いようのない事実だ。
何かに取り組んだことのある人、あるいは現在進行形で何かに取り組んでいる人は、そう願っているに違いないはずだ。
でも、実際にそんな風にできるのは非常に限られた範囲のことに過ぎない。情報が十分に備わった分野でしか、そんなイイ具合には進まないのである。
さらにそれは、誰しもができるコトに限られる。人と変わったコトをしようと思ったら、そんな方法では不可能なのだ。
では、独自のビジネスや一つの流行をカタチ作るような、一風変わったことをしようとするならば、いったいどのようにしたら良いのだろう?
それは、冒頭に述べたような、科学的に証明された、効率的な方法では土台ムリなハナシなのだ。それよりも、順序など考えることなく、できるかどうかも分からないような方法で、非効率でもイイから、遠回りでも泥くさくやっていく以外にない。
・・というのも、誰もがやっていないコトだからこそビジネスになるのだし、先駆者となって流行を作っていくからだ。先に歩いた人がいるところを歩くのでは、単純にマネ事の域を超えないし、ビジネスや先駆者などとして一目置かれるわけもない。
誰もが先に歩んだコトのない道をいくのが前提だとすれば、レールが敷かれているはずがないのである。それをあえて自らすすんでやっていけなければならないのだから、それは証明された道でもなく、効率的な道でもないコトは確かだろう。
さらに、初めから上手くいくと分かっているビジネスなど存在しない、、という理由もある。これまでに確立されてきたビジネスの中で、やる前から「これは成功間違いなし!!」などと思って成功できたビジネスなどないと思う。
逆にいえば、すべてのビジネスが成功できるはず、、と思ってスタートしているはずだ。しかし、その野望をあえなく打ち砕かれるコトを、後々ビジネスに成功した誰もが経験しているはずなのだ。
これまでに何とか上手くいったビジネスとは、試行錯誤しながら脳ミソをこねくり回して、ようやくひねり出したアイデアに基づいているはずなのだ。
もう一つ、大事な要因があるコトを忘れてはならない。ビジネスというのは、アタマで考えているだけでは決して成就しないというコトだ。知識を蓄え続けるだけでは、けっして何もできない。これは誰もが首を縦に振るだろう。
インプットだけではダメなのは明らかで、アウトプットをしていく必要があるわけだ。何らかのアクションを起こさない限りは、ビジネスの成功などありえない。
初めは上手くいく自信などかけらもないようなアイデアだったとしても、恐る恐るでも実践への一歩を踏み出す必要がある。そして、成功したビジネスというのは必ずその一歩を踏み出している。
こんな理由から「バカの一つ覚え」という要素は、多分に必要なコトが分かる。現代はとかく手法に委ねる傾向が強い。何かを始めるときには、まず必ず考えるコトから始める。「どうすれば良いだろう?」「どれが一番近道か?」「こんなコトをしても無駄なだけだろう。。」などとまず考えてしまうのが現代の多くの傾向としてある。
考え込んでしまうコトで、成功のために絶対に必要な「実践の一歩」を踏み出すのが遅くなる。もっというと、アタマで考える中で「できない」コトを想像してしまって、行動を起こす前にやめてしまっている場合が多いのも事実だろう。
「考えてから行動しなさい!」とは、むかし学校での教育でよく言われたコトバだ。僕の脳裏にもクッキリ焼き付いて、根底にこびりついている。真面目な人であればあるほど、教育されたコトに敏感になっているだろう。
これによって行動できない人が多いのは、大いに嘆くに値する。今となっては、完全に教育方針の設計ミスというほかない。
バカの一つ覚えの是非について 〜「考えてから行動する」という教育方針の弊害とは?〜
更新日: